カビが原因の薄毛がある!?

病院の受付

先週まで何ともなかったのに突然大量の抜け毛が発生したり、頭皮が異様に乾燥してふけが頻繁に出ていたらカビによる薄毛かもしれません。
正確には頭部白癬(しらくも)と呼ばれる病気であり、カビつまり真菌の一種である白癬菌が頭皮に感染することによって発症します。

この白癬菌とは水虫の原因菌であり(そもそも水虫の正式名称は部位と白癬という単語が組み合わさったもの)、真菌・カビが皮膚に付着して根を張ったことによって発症する症状を指します。
頭部白癬の場合は、冒頭で述べた通り大量のふけや抜け毛が発生したり、頭皮にかさぶたのようなものができます。
通常の抜け毛と異なる点は、髪の毛が根元から折れたりちぎれたりといった、少し異様な現象が起きる点が挙げられます。

毛髪の問題だけでなく、頭皮表面にも変化が出ます。
円形の脱毛症のような脱毛班が見られたり、頭皮の患部が赤く腫れ上がったり、極端に皮膚がガサガサしていたりケロイド状態になったりといった、頭皮の異常も特徴的です。
ただ、かゆみを伴うため他の病気と間違えやすいこと、毎日鏡でチェックできる顔やすぐに見ることができる手足より発見が遅れやすいことなど、注意が必要な病気でもあります。

治療をせずに放置すれば肌の乾燥や肌荒れが進行し、脱毛も止まらず薄毛がどんどん進行してしまいます。
爪や足の白癬(水虫)のように、早めに治療に取り組まないと症状が進行する上に、白癬菌は繁殖力が異常に強いため長引けば長引くほど他の部位にも患部が拡大していきます。
そのため、治療薬である抗真菌薬をできるだけ早めに投薬することが大切です。

通常の脱毛症と異なる点としては、脱毛部分と正常に毛が生えている部分の境目がくっきりしているか曖昧かです。
真菌を伴う脱毛症は境界がくっきりしていますが、通常の脱毛症は境目がはっきりと分かりません。
それに加えて、皮膚が肌荒れを起こした状態になっているため、そちらも目安にすると良いでしょう。

改善には3つの成分

頭部白癬の治療は、主に飲み薬と薬効成分が含まれたシャンプーが用いられます。
有効成分の主なものとしては、飲み薬に含まれる主成分であるイトラコナゾールやテルビナフィン、シャンプー剤に含まれるケトコナゾールの3つが挙げられます。

これら3つの成分はいずれも、原因菌である白癬菌など真菌の繁殖・増殖活動を阻害する効果を持ちます。
白癬菌が症状を進行させるのは、人間や生物の皮膚に付着して角質に潜り込み、繁殖するためにタンパク質の一種であるケラチンを取り込んで栄養素とするため、皮膚や肌が荒れてしまいます。
ケトコナゾールなど薬効成分は、ケラチンを取り込んでエルゴステロールを生成しようとする活動を妨害して、真菌の発育を抑制して結果的に殺菌作用が行われるという仕組みです。

飲み薬、シャンプー剤ともに効き目が素早いため1週間から2週間で表面上はきれいになります。
ただし、皮膚が修復して髪の毛に栄養が行き渡り、髪が伸びて薄毛が解消されるにはもっと時間がかかります。
被害を拡大させないためにも、そして早めに薄毛を解消するためにもできるだけ投薬治療を行うことが重要です。

また、気をつけたい点としては治療を始めて1~2週間で確かにきれいに治ったように見えますが、完全に治ったわけではありません。
白癬菌の恐ろしいところは異常な感染力と、そのしつこさにあります。
真菌の中でも皮膚糸状菌という部類に属しており、糸のように皮膚の奥底にまで生存範囲を広げて潜伏しています。
頭部白癬によって起きるかゆみやかさぶたのような症状は、ほんの一部で表面的なものです。
表層部の治療が終わっただけで満足して勝手に投薬をやめると、しばらくして内部に潜伏した菌がターンオーバーとともに表層部に押し上げられ、症状が再発します。

飲み薬と外用シャンプーは、医師の診察を受けて、正しい用法用量で服用・使用することを心がけましょう。
治療の進行度によって前後しますが、最低でも2~3ヶ月は治療を続けなければなりません。

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